暑さに負けない
気力と体力を。
二十四節気の大暑は、
暦の雑節のひとつ「夏の土用」と重なります。
土用は「土旺用事(どおうようじ)」の略とされ、土の気が旺盛になる頃。
草いきれを発する草花たちは、暑さをバネにのびのびと空に向かって生長しています。
この頃の人には、そんな力強さが夏を乗り切るために必要なのかもしれません。
七月二十四日は「土用の丑の日」。
鰻を食べて精をつけて、夏を健やかに過ごしていきましょう。
Ki-No-Otonai
vol.12
Taisho
2024.7.22 ― 8.6
一年で最も暑さが極まる季節「大暑」。
その字面を見るだけで、
厳しい暑さがより身体にこたえてきます。
照りつける陽射しのなか、蝉は精一杯鳴き、
草花は勢いを増していく。
自然の生命力に見習い、
夏を元気に歩んでまいりましょうか。
できれば、日陰で。
二十四節気の大暑は、
暦の雑節のひとつ「夏の土用」と重なります。
土用は「土旺用事(どおうようじ)」の略とされ、土の気が旺盛になる頃。
草いきれを発する草花たちは、暑さをバネにのびのびと空に向かって生長しています。
この頃の人には、そんな力強さが夏を乗り切るために必要なのかもしれません。
七月二十四日は「土用の丑の日」。
鰻を食べて精をつけて、夏を健やかに過ごしていきましょう。
暑さで身体が弱り、疲労もたまる大暑の頃、土用の丑の日には薬草を入れた風呂につかる
「丑湯(うしゆ)」という風習もあります。
江戸時代には魔除けの力があるとされる桃の葉を入れ、無病息災を願ったそうです。
桃の葉は、あせもや肌荒れにもよいですからこの季節にぴったり。
心も身体も健やかに整えて、まだまだ暑い夏を乗り切っていきたいですね。
この頃の愉しみといえば、夜空に咲く大輪の花。
ひらく瞬間はもちろん、その散りゆく姿まで美しいと感じるのは日本人だからでしょうか。
花火は江戸時代、鎮魂や疫病退散を願いはじまったとされています。
それが今でも各地で続いている。
一夜の一瞬の花を愛でる、そんな文化がある国でよかったと、あらためて思うのです。
路地にカランコロンと下駄の音が響く。
花火大会やお祭りに浴衣で行く人を見かけると、これぞ日本の夏の風情なのだと、なんだか嬉しくなります。
親御さんに手伝ってもらったのか、特に若いかたが浴衣を着ているとなお微笑ましく。
浴衣の選びかた、着かた、歩きかた。
一つひとつが親から子へ伝わっていく。
大人になったら、今度は自分の子どもへ。
そうして文化は続いていくのですね。
浴衣を着る機会がありましたら、持ちものにも和の風情をもたせたいもの。
お財布やスマートフォン、ハンカチなどを入れるのに、印伝の合切袋がおすすめです。
合切袋とは日々使うものを“いっさいがっさい”入れられるものという意味で江戸時代から使われはじめたとされています。
浴衣の色や柄を選ぶのと同じように、印伝のさまざまな色・柄の中からお好みの合切袋を見つけてみてはいかがでしょうか。
印伝の合切袋は、形や色の組み合わせがさまざま。上記以外の商品については、印傳屋直営店へお問い合わせください。
頰を撫でるそよ風に、
ふと見た野辺の草花に、季節を知る。
あめつちの間で、ひとは千年以上も前から
季の趣を細やかにとらえ、
風物や自然の恵みを愛おしんできました。
一日一日を過ごす時の流れは、
むかしほど緩やかではない
かもしれませんが、
その感性は今も誰の心にもあるものです。
季節の移ろいと、そこに寄り添い
生きてきた
日本の暮らしと文化をなぞり、
日本人のひとつの感性として
生み出してきた印伝とともに
二十四の季をみなさまと
めぐってまいりたいと思います。